なんで簡単に撤退するの?

電子出版戦略論
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honshitsu

 この一年(2014年10月~2015年10月)で、電子書籍市場から数多くの「撤退者」が出ます。そして、同時に「新規参入者」が増えると考えています。

 まず、撤退者は次のような人たちです。

電子書籍?結局そんなに流行らなかったよねw

 撤退者は、2012年~2013年辺りから何冊か出版し「結果が出ない」と諦めた人たちです。彼らはこのように言うでしょう。

 「電子書籍は思ったほど売れなかった」
 「そんなに流行らなかったよね」
 「売るのは難しい。どうせ無理だ」

 しかし、撤退していく人たちは、電子書籍市場の真のチャンスを目の前で見逃しています。

 なぜなら、電子書籍=スマホ向けデジタルコンテンツビジネスという観点を持っていたら、このタイミングで撤退するなんて絶対に有り得ない選択肢だからです。

 以下のニュースにもあるように、2014年はスマホが大衆化した年です。

2014年3月末のスマートフォン契約数は5,734万件で端末契約数の47.0%
スマートフォン市場規模の推移・予測(2014年4月):MM総研より引用

 スマホユーザーが増え、スマホ向けのデジタルコンテンツのニーズが増えるのは当然ながら「今後」です。次に新規参入者を見てみます。

出版?よく分かんないけど出してみるよ。

 2014年以降、電子書籍市場に参入してくるであろう新規参入者は、以下のような人たちです。

・とりあえず様子見だった人
・上手くいった例を見て自分も出版したくなった人
・ASPを使ってライトに出版する人

 彼らの特徴は、出版をそれほど重く考えない点です。ブログを書くような感覚で本を出します。

 「電子出版ライト層」と呼んでも良いかと思います。

本当の意味での「革命」が起きる

 個人的には、電子出版ライト層が増えていくことで本当の意味での「革命」が起きると考えます。

 ニコニコ動画がそれまでの動画視聴スタイルを変えたように、電子書籍の在り方自体が劇的に変化する可能性があります。その時、電子出版の選択肢はAmazonだけではなく、アプリに近い形態になっていくでしょう。そして、そうなった時、すでに電子出版ビジネスの本質を知っている人は、より大きなチャンスを掴むことができます。

 繰り返しになりますが「電子書籍=スマホ向けデジタルコンテンツビジネス」ですので、スマホが大衆化したこれからが真のチャンスということは忘れないでください。

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